温泉コンパニオンのチーフ歴3年の30歳前半女性が、温泉で出会ったおかしなお客さん・接待さんとの複雑な関係、旅館の裏話・男女関係・トラブルなど温泉地ならではの湯快(ゆかい)な毎日を紹介しまぁす!!
4月28日。地震から1ヶ月近くお休みしていた超高級・日本一旅館が再開しました。その旅館あっての温泉地だけに、ようやく本格始動といった感じです。

お客様は年に3,4回いらっしゃる会社のご一行。毎年恒例の旅行を、旅館の再開に合わせた形で行ってくれたそうです。

鳳凰(ほうおう)の氷像。特大の伊勢海老をトップに飾ったデコレーションツリー。
再開を祝っての大宴会は、ぜいを尽くした超ド派手なものでした。
どれくらいすごいかというと…。

芸者衆が20人ぐらい来ていた。もちろん踊りも披露していた。
・一本2万円以上はする幻の焼酎「M」が飛ぶように出ていた。
・社長のご子息の小学校入学を祝って、世界的に有名なパティシエがお祝いのオリジナルケーキを作っていた。
・元横綱も駆けつけてた。

いつもはお客様と談笑する時間があるのに、今回は飲み物を作るのに大忙し。しかも着物での接客だから汗だくになりながら、大宴会場を行ったり来たりしていました。

仲居のお姉さま方は皆にこやかな笑顔できびきびと動いていた。本当に美しかった。再開して仕事が出来るのが本当にうれしくて、仕方がないって感じが全身から湧き上がってました。

あっという間の二時間でした。

GW後半はぜひ温泉にいらしてくださいね。





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前回「理子はお一人様担当みたい」って書いたけど、4月28日の本格的な仕事再開を前に、思い出に残るお一人様を紹介してみたいと思います。

K様は89歳。東京近郊にお住まいで、電車で羽田空港にきれいなお姉ちゃんを見に行くのがご趣味だそうです。その日も羽田空港に目の保養に来ていたら、ある空港行きのカウンターに好みのお姉ちゃんを発見。ふらふらっと、近寄ったら「お乗りのお客様ですか?」とニッコリされて、つい飛行機に乗ってしまわれたとのこと。

空港に降り立って、我に返ったK様。行く当てもないし、タクシーに乗ったら「温泉は最高」という話になり、タクシーをぶっ飛ばしてお見えになりました。ちなみにタクシーの料金は2万5千円。

よく、ふらっっと旅に出られるそうで、これまで行った温泉話で盛り上がりました。

「思い出に残る温泉ってありますか?」
「岐阜の山の中の温泉が最高だった。僕はね、旅に行く時に、必ず持っていくものがあるんだ。知りたくないかい?」

「知りたくないかい?」なんて言われたら、知りたくなるに決まってる。
「なんですか?教えて下さい」

すると、指にはめた正四角形のごっつい純金の指輪を見せながら、
「行きずりの客って、旅館は不安がるだろ、だから指輪を見せて『いざとなったらこれを換金してお金払うから大丈夫』って安心させるんだ。それと」

「これさ!」
といって見せてくれたのは、小分けされた薬の袋。よく見ると鼻くそみたいな錠剤のかけらが入ってる。

バイアグラさ。これを飲むと1時間後に利きだして30分もつんだ。でも30分経ったら『ひゅるひゅる』って、しぼんでしまうんだ。見たくないかい?」

「見たくないかい?」なんて聞かれても…。本当は「やりたくないかい?」でしょ。

それから、どうしたって?
もちろん丁重にお断りして帰ってきました。

「残念だなぁ。見たら楽しいのに」
お断りした時のおじいちゃんの一言が今でも忘れられない。

事務所に帰ってオーナーと仲良しの女の子にこの話をしたら
「見てくればよかったのに」と突っ込まれました。
ちょっと残念だったかな?



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 地震から30日。まだ温泉には県外のお客様が戻ってきていません。

 大概4月からはコンパニオンは閑散期に入るのね。仕事は減少傾向、だけど働きたい、需要と供給のバランスが取れてない状況下にあって、オーナーはある程度、選定基準を設けているような気がする。

選定基準(勝手な推測)
 1.専属の人
 2.子供がいて生活が大変な人
 3.近くに住んでいて、急な仕事でも受け入れてくれる人
 4.20代で美しく、話上手な人

以上の選定基準に
 5.地震被害を受けた人
がプラスされたから、ますます厳しい状況にありんす。

 地震後、県外のお客様から急な仕事が飛び込んできた。
お一人様。
なぜか、お一人様は私が出向くことが多い。普通コンパニオンは2人から、というのが相場らしい。理由は知らない。

 東京からの50代の経営者。仕事の関係で来られたそうだ。話題はやはり地震のことに集中した。

地震の日、結婚式があって、ご一行様が旅館に入ろうとした時、地震に遭遇。旅館はスプリンクラーが作動して水浸しになり、使える状態じゃない。もちろん式はキャンセル」
「二人の門出は水入りからのスタートか」
「お上手!でも泣くに泣けませんよね」

 宴会終了後、居酒屋で店主との会話。

地震の後、(お客様)来てる?」
「復旧作業や仮設住宅の建設などで建設業関係者がたくさん来てる。夜遅くまで営業している店少ないからね」
「ある旅館では一ヶ月も作業の方が連泊しているみたいね」
「夜の12時まで作業しているところもあるんだって」
「GW近いからね」

作業員の方、お疲れ様です。

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温泉は女系・階層社会です。
旅館女将がトップに君臨し、仲居頭、仲居のお姉様方、そしてチーフコンパニオン、普通のコンパニオンと続きます。
宴席では、仲居のお姉様の気分を損ねずに、いかに上手く立ち振る舞うかが重要なポイントです。
どこの世界でも「いかに上司や先輩、取引先に可愛がられるか」が大切なんじゃないのかな?
じゃあ、どうしたら可愛がられるか?
それは、温泉のルールを守ることです。




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宴会は2時間が基本で、それからが延長となります。
初めから延長込みってお客様以外、2時間の間に、いかにお客様全員を楽しませ、いかに幹事様と交渉して、延長にもっていけるかが、チーフの腕の見せどころ。
 
実況中継するとしたら、こんな感じかな?




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